子どもの人間関係ほど複雑。心理学と仲間関係の発達。

人の発達は年代ごとで、特徴がある

前回は、エリクソンの発達段階を例に、発達についてお話をしました。

今回は、もう少し掘り下げて見たいと思います。

人生に役立つ心理学の一つ、

「人がどのように発達し、それぞれの年代でどのような発達の特徴を示すのか」、

仲間関係の発達についてお話したいと思います。

仲間関係は、以下のように発達していきます。

〈小学生のギャンググループ〉
・小学校高学年頃、親からの自立を始める時期に現れます。
・同じ遊びを一緒にすることがとても大切にされる集団です。
・だから、同じ遊びを一緒にできない子は、仲間外れにされてしまいます。
・子どもがよく、「皆持ってるもん」と、友達と同じゲームを持つことにこだわるのは、このためかもしれません。
・親よりも友だちが大切になり、親や教師の言うことを聞かず、友だちの中でのルールを
優先させることも多くなります。
・どちらかというと、男の子に特徴的にみられます。
・同性の、同学年で構成されることが多いです。
〈中学生のチャム・グループ〉
・同じ興味や関心、クラブ活動などを通して関係ができるグループです。
・お互いの共通点(同じ芸能人が好き)を、「私たちは同じね」と確認するような会話多くみられます。
・「私たちは同じ」という一体感の強さから、仲間への絶対的な忠誠心が生れます。
・この一体感は、思春期の不安定な子どもたちにとって安心感をもたらす一方で、違うも
のを排除するいじめに繋がりやすい面もあります。
・仲間と違う行動をとることを恐れ、仲間の誘いを断れず、一緒になって悪いこと(喫煙、
万引きなど)をしてしまうこともあります。
・どちらかというと、女の子に特徴的にみられます。
〈高校生のピア・グループ〉
・共通点だけでなく、互いの違いをぶつけ合うことができるグループです。
・他者と自分の違いを確認する中で、自分というものを確立していきます。
・それぞれが自立した個人として尊重し合える関係です。
・互いの違いを認められる関係であるため、男女混合のグループで、年齢に幅があること
もあります。
「教育心理学Ⅱ 発達と臨床援助の心理学」下山晴彦編 参考

〈仲間関係のメリット、仲間関係のデメリット〉

学校や地域に仲間がいることは、生活をとても楽しく、充実したものにさせてくれます。

一人では難しいことも、一緒に頑張っている仲間がいることで、耐えることができます。

親から自立していくことはとても不安なことです。

その不安な時期に、家族以外の支えができることは、自立を支えてくれます。

仲間関係の中で喧嘩をしたり、仲直りをすることで、人と繋がっていく方法を学んで行けます。

人は集団になると、圧力が働きます。

特に、「同じ」ことを大切にする小学生のギャンググループや、中学生のチャム・グループでは、「違う」ものを排除しようとする力が働きやすくなります。

それがいじめに繋がることも多いです。

今は、メールやラインで家に帰っても友だちからの圧力から逃げられません。

煩わしくても、きちんと答えないことは、友だちと「違う」行動を取ることになります。

前回、エリクソンの発達段階でお話しましたが、この時期の子どもにとって大切な他者
は、家族から友人に移っています。

だから、その友人から排除されることは、とても恐ろしいことに思えるのです。

周囲の大人は、このような子どもたちの心情を理解して関わる必要があります。

大人から見て、「そんなこと」と思えることでも、子どもにとってはとても重要な事なのです。

そんな時は、子どもの気持ちに共感しましょう。

子どもがあまりに友だち関係に振り回され、勉強など、大切なことがおろそかになっていると心配ですよね。

そういうときは、子どものやることを頭ごなしに否定せず、まずは子どもの言い分をよく聞いてください。

その上で、大人から見た心配を伝え、どうしていったらよいかじっくり話し合ってくだ
さい。

なるべく、子どもの側からのアイディアを取り入れると、うまくいく確率が上がります。

子どもにも知ってほしい

中学生くらいになったら、子どもたち自身もこの仲間関係について知る機会があると良
いと思います。

この時期の、特に女の子は、友だち関係で苦労することが多いと思います。

高校生くらいになれば、「違い」を楽しむ関係になれるので、仲間関係は少し楽になっていく、ということを知っていると、少し見通しが持てると思います。

大人になれば、割り切れることは多くなりますが、子供の世界はとっても狭く今いる場所が自分の全てと感じると思います。

仲間関係も、自分自身のこと〈進路のことなど〉も大切にできるよう、仲間関係を自分でもコントロールできるよう、その特徴を知っておくとちょっとはいいかな?なんて思います。

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